江良碧松

江良 碧松(えら へきしょう)

江良碧松 自由律俳句

本名・江良松蔵
1888年(明治21年)4月11日 – 1977年(昭和52年)2月23日

周防の自由律俳人として種田山頭火久保白船と共に初期のころから活躍。
層雲における「周防三羽ガラス」の一人である。
郷里で農業を営みながら詠んだ句は日常性の中から芸術性を紡ぎだしていると評価されている。

代表句

・飲んだ水みんな汗にしてはたらく
・月はまろし水の中にてもまろし
・生まれた家に一生くらしてつくつくぼうし

略歴

現在の山口県田布施町で農家の長男として出生。
麻郷尋常高等小学校を出た後、農業をしながら句作を行う。
自由律俳句の結社「一夜会」を仲間と作り、翌年には層雲に加わる。
層雲紙上で周防三羽ガラスと言われるほどの活躍を見せる。
大正末期から昭和22年までは句作を行わず。
句作を止めていたのは長男が事故死したことと次男と三男が戦争で亡くなったのが原因とされている。
昭和22年に碧会(みどりかい)を作り、俳句界に復帰。
後、碧会は周防一夜会と改名されている(S49)。
井泉水から寿老賞、井泉水賞などを受賞している。
また山口県教育委員会から芸術文化功労賞も受けている。
昭和52年に享年88歳で亡くなる。
句集には「松吹く風」がある。

参考文献

飲んだ水 みんな汗にしてはたらく―現代人の心のオアシス 江良碧松自由律俳句集